ギリギリの橋を渡りながら運用していた人事業務。時間に余裕もでき、仕事がやりやすくなった

取材対象者
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グローバル製薬企業B社
HRオペレーションマネージャー
H様
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グローバル製薬企業B社
HRオペレーションペイロールマネジャー
S様
グローバル製薬企業B社
BEFORE
- システムテストやシステムトラブルで業務が止まる
- 社内からの問い合わせに時間を取られる
- 縦割りで仕事がしにくく、未来が不安に
AFTER
- システムテストやシステムトラブル対応はゼロに
- 社内からの問い合わせは60%も減少
- 風通しが良くなり仕事がやりやすくなった
システムに時間を取られ「ギリギリの橋を渡りながら運用」していた
H様:私たちは日本法人3社のシェアードサービスという形で人事業務をしていますけど、人事本部だけで40名ほどの大所帯です。課題としては、加速する労働法改正への対応やデジタル化への対応がマストになった点ですね。人事部員の負担が大きくなって、リスクが高まっていました。
S様:私は入社して7年になりますが、入社当初は「休職・退職」だけで一人の担当者がいて驚きました。業務量があまりに多いので、機能ごとに担当者がついていたわけです。
S様:いえ、そうではないですね。当時、経理や購買や人事の機能も含む基幹システムを使っていましたが、日本だけの運用ではなく欧州にある本国のほうで全てコントロールされていたんです。
S様:そうなんです。あと、弊社は長い歴史の中でM&Aを繰り返しているので、社内の制度も複雑になっていました。基幹システムが入ったのも10年以上前で、当時の担当者も異動などでいなくなったりして分からないことが増えてしまって……。普通にやれることでも時間が掛かってしまうことが多くありましたね。
H様:それと、社内からの問い合わせ対応もしていますので、そこに時間が取られてしまう部分も大きかったですね。給与計算に何かエラーが生じた場合には、緊急性が高い。でも、なかなか解決できない。それで、担当者が遅くまで残って対応することもありました。
H様:問い合わせも「48時間以内に回答しなければ」という決まりがありましたし、バージョンテストのようなものにも時間を取られてしまって、社員の精神衛生上も良くない環境になっていました。
H様:ITサポートも本国が統括していましたので、日本時間では対応が難しくて「17時から対応」とかなんですよ。
S様:夜遅くまで片言の英語でやり取りをしていましたね。「このままこういうことを続けていかないといけないのかな……」なんて、キャリアに不安を感じたりもしました。
H様:仰る通りで、本当にギリギリの橋を渡りながら運用している感じでした。
マイナンバー、年末調整、社会保険、と段階的にアウトソース
S様:私が入社して最初の『年末調整』も驚いたんですけど、税務署から出ている申告書を社員にとって書きやすいものにすべて独自にカスタマイズしていたんです。翌年には税制改正もありましたし、「また申告書を全部カスタマイズし直すのかな……」と思ったらすごく不安になってきて。それで、年末調整を引き受けてくれるベンダーを探したんです。
S様:そうです。それで、もともとマイナンバー管理をお願いしていたラクラスが「年末調整の業務だけでも引き受けてくれる」ということで。そもそもマイナンバー管理も、単体で受けてくださったのはラクラスだけだったと聞きました。
S様:はい。その次が社会保険です。『e-gov』で社会保険の電子申請をしようとすると、基幹システムの運用が分からなかったんです。本国のITサポートに聞いても分からなくて困っていました。
H様:基幹システムの構築ベンダーに聞いてみたら、驚くような見積金額と驚くような長さの納期を提案されて「絶対無理!」と思ったんです。でも、ラクラスに聞いてみたら「『e-gov』だけでもやってくれる」というので、また追加でお願いしました。
H様:はい、システムメンテナンスの課題や業務の煩雑さの課題は依然としてありましたから、「フルアウトソースにしていきたい」と思いました。ただ、まずは勤怠だけ先に導入して、次の段階で残りの給与計算や各種手続きなどを任せられるような二段階にしたいなと。
H様:今度はコンペ形式でしたけど、私たちの求めていたニーズを全て理解して、それをすべて満たす提案を出していただいたのはラクラスだけでしたね。費用的にも想定の範囲で、実現可能性を感じられて安心したのを覚えています。

S様:複数社からの提案をすべて聞かせていただいた後、弊社側の担当者6名ほどで全ての項目を数値化して得点を出しました。本国を説得する時にも数値が必要でしたので。それで、最も得点が高かったのがラクラスだったと。
人事の風通しが良くなり、時間に余裕も。「仕事がやりやすくなった」
S様:導入時にお渡しすべきデータがなかなか出せなくて苦労したところはありましたね。本国のITサポートに期待通りには対応してもらえなくて。あとは、今まで何となくやっていたことを顕在化させてラクラスに伝えなければならないので、「自分たちの業務を理解する動き」をしたのが大変ではありましたけど、良かった部分でもありました。
S様:ええ、まさに。今まで本国の基幹システムのことがよく理解できずにいましたけど、ラクラスというパートナーができて、担当の方もよく理解してくれたうえでシステムに移管してくださったので、精神的にも安心できてすごく良かったです。
H様:そうですね。システムテストの対応については基本的にゼロになりました。トラブルシューティングについても同様です。人事のメンバーで「基幹システムをメンテするスキルを高めたい」という人は少ないので、“自分たちのキャリア開発”につながる仕事ができるようになりましたね。
H様:はい。直近3ヶ月の問い合わせ数を移行前と比較すると60%減少していましたので、大きな違いです。ラクラスのシステムが「直感的に操作しやすい」というのも影響しているかと思います。
S様:あとは『定額減税』や『マイナ保険証の導入』などのイベントについてもラクラス側から事前にご提案いただけるので本当に助かっていますね。以前の環境だったら絶対に対応しきれなかったなって。
H様:あれを社内だけでやっていたら多分、とんでもなかったですね。短期間で調べるところから対応完了まで間に合わせられるイメージができないです。だから、やっぱりアウトソーシングして良かったなと。
H様:これまで業務が縦割りになっていたのが、外部に出すことを機に担当者同士のつながりが良くなり理解度が高まって、「仕事がやりやすくなった」っていう声は社内からも聞こえてきました。
S様:あと、ラクラスを通じて他社の手法も知ることができるようになって『標準化』が進んでいきましたね。今までは社内で完結しようとしていたから、情報が入ってこなかったので。
H様:そもそもラクラスの皆さん全員が、とてもご相談しやすくて丁寧に対応していただけているので、一緒に仕事がしやすいですね。非常にありがたいなと思っています。
H様:時間に余裕も出てきましたからね。既存の制度や現状の運用でも、もっとシンプルにできるところがあると思うので、その辺りに着手していって従業員の満足度をさらに高めていけければと思っています。