フルアウトソーシングにより組織メンバーはコア業務に集中できる環境を実現。「間違いなく生産性は上がりました」
取材対象者
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エーザイ株式会社
労務政策部 給与厚生グループ グループ長
大澤 様
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エーザイ株式会社
労務政策部 シニアディレクター
今井 様
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エーザイ株式会社
労務政策部 アソシエートディレクター
卜部 様
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エーザイ株式会社
労務政策部 シニアマネージャー
小林 様
エーザイ株式会社
給与システムの保守切れに端を発して、様々な人事の課題を解決させようと大規模なコンペを実施し、
ラクラスに決定。定型業務の負荷を大きく軽減させただけでなく、大幅なコスト削減や機能の集約化などを実現しました。
組織メンバーがコア業務に専念できるようになり、「健康経営」をはじめとする新たな課題に取り組んでいます。
BEFORE
- 年末調整は人事担当者総出で申告書の袋詰めから発送、内容チェックまで実施
- システムは分散し、データ連携も非効率、管理コストが肥大化
- 定型業務の負荷が大きく、本来やるべき業務に集中できない
AFTER
- 年末調整の負荷はほぼゼロ、気づかない間に完了するようになった
- システム機能を集約でき、時間と管理コストを大幅に削減
- コア業務に専念できるようになった
システム、管理コスト、年末調整の負荷、など課題が山積
大澤様:一番の課題だったのは、これまで給与計算など基幹業務で使っていたホストコンピューターの保守切れです。加えて勤怠管理や人事情報を扱うシステムも20年以上使ってきていたので、使い勝手も悪くなっていました。
卜部様:勤怠管理では、管理方法に課題がありまして。就業形態が多岐に渡り、一括システム管理が難しい場合があり、勤怠記録を紙で管理するケースもありました。給与計算時には勤怠データを給与計算システムへ別処理で入れていました。
卜部様:システムが分散していたので、データ連携の確認や、制度改定があるとそれぞれのシステムを改修するなど非効率な作業をしていましたね。データが不整合になっていた際に、その原因を調べたりもして……。
小林様:紙資料をデータ化してシステムにインプットする専門のベンダーもいて、その会社にお願いしていたんですよね。
大澤様:そうでしたね。それから2016年に人事制度改革を実施しました。
それまでの一般職、総合職といった職系を一本化したうえで、世帯主や家族数に応じた“属人的な手当”も廃止し、ペイフォーパフォーマンス思想のもと、社員全員がプロフェッショナルとして活躍する制度へと見直しも図っていました。
大澤様:そうです。業務の質を変える観点から、いわゆる“定型業務”から“コア業務”へのシフトを図りたいと考えたわけです。もともと、問い合わせ対応に追われてもいましたし、年末調整も『一大イベント』になってしまっていたので。
今井様:年末調整の前になると人事メンバーに招集通知が来るんですよね。
“誰がいつ”って決めて、スケジュールが組まれて。それで、会議室に一堂に会して力作業でやっていて……。
小林様:年末調整のために派遣社員も来てもらっていましたよね。
組織メンバー総出で対応して、年末調整の期間はそれで手一杯でした。
大澤様:それで申告書類を3000通以上も袋詰めして、送られてきた書類をチェックして……、
ほんと大変でしたよね。そういった定型的な業務をなくそうと考えていたわけです。
あとは、管理コストのスリム化とか、システム機能の集約などもそうですね。
今井様:ただ、検討はしていましたが、正直、なかなか我々のニーズと完全に合致するところは少なかったです。「これはできるけど、これはできない」みたいな形で。
無理にお願いしてアウトソース機能が分散しちゃったら、今とあまり変わらないよねと
大澤様:やはり、ただのアウトソースじゃなく「フルアウトソース」したいということと、
「ワンストップ」でやりたいっていう点です。受託したあと再委託されるベンダーが多かったのですが、それだと効率性が下がるので、『フルアウトソースをワンストップでできる』っていうのが私たちの求めるこだわりのポイントでした。
決め手は『フルアウトソーシング』と『ワンストップ』
大澤様:そうなんです。それで、これまでお付き合いがあった会社や、ネットで調べた会社など10社をピックアップして、お声掛けさせていただきました。それが2016年の初め頃です。
大澤様:ええ。その後、個別にご提案をいただくお願いをしましたが、早々に辞退される会社もいらっしゃいました。やはり「フルアウトソーシング」というのが難しかったようで……
大澤様:そこから数社に絞らせていただいて、詳細を詰めていった感じです。
すごく細かい希望をお伝えしていったので、「しつこい会社だな」と思われたかもしれません(笑)
大澤様:理由は5つあります。1つはフルアウトソースが実現できること。
2つ目は、効率的な業務が実現できること。具体的には、ワンストップで受託できるという点ですね。
大澤様:ええ。そして3つ目は、システムがクラウド型で負荷を軽減できる点。
4つ目は、法改正などがあっても標準化して対応してくださり、サポート体制も充実しているところ。
大澤様:最後5つ目が、投資対効果が高い点ですね。ここまでの要件をすべて満たしていながら、
リーズナブルに実現できる提案でしたので。この5つが決め手になりました。
今井様:それに加え、質問した際に的確な回答をいただけたりして『信頼できそうな会社』だというのも印象的でしたね。
卜部様:実際に始めてみると、細かいところの確認に時間が掛かりましたね。
勤怠だけをみても就業形態の種類がかなり多かったので。
コア業務に専念でき、大幅なコスト削減も!
小林様:年末調整はほぼお任せしています。私たちは社員にはスケジュールなどを案内するだけで、
あとは全てラクラスさんにお任せしているので「もう終わったの?」みたいな感じです。
また、web申告になったことで紙の書類がなくなり、すごくスッキリしました。
大澤様:あと、やはり分散していたシステムが集約化でき、業務効率が上がりました。
組織メンバーもコア業務に専念できる環境になりましたね。だから、業務の割り切りができるというか、マネジメントがしやすくなって、間違いなく生産性は上がりました。
今井様:内製だと社員の“わがまま”に応えざるをえないところもありましたけど、逆に私たちが言いづらかったことをラクラスさんから言ってもらうことで『明確に線が引けるようになった』というのも大きいなと思います。
卜部様:あとコンタクトセンターがあるので、「問い合わせはまずラクラスさんへ」というのが定着してきて、すごく助かっていますね。単純な問い合わせに対応して時間がとられることもなくなっていますので。
小林様:社会保険のことで分からないことがあったとしても、ラクラスさんを通せば回答が得られたり、フォローしてもらえたりするのも大きいですよね。
大澤様:アウトソースによって組織体制をスリム化したうえに定型業務の負荷はなくなり、またシステムの運用や改善に掛かるコストも大幅な削減になりました。そのうえで『健康経営』など新たな取り組みにも注力することができるようにもなりましたね。
大澤様:当初想定していたアウトソースの業務範囲はほぼ達成できていますが、働き方や健康経営など求められるものは刻々と変わっていきますので、新しい課題に対して色々とアドバイスいただけるとありがたいなと。
今井様:健康保険組合など業務上のつながりのある他組織でもアウトソースを活用していますが、
そういったところとも連携してもらって、アウトソースの範囲をさらに広げて効率化を図れると良いかなと思いますね。
卜部様:アウトソーシングのベンダーとして様々な知見をお持ちだと思いますので、
他社の手法なども含めてアドバイスをいただけると嬉しいですね。
小林様:そうですね。判断基準の参考にしたいので、他社と比べてのアドバイスはお願いしたいですね。
PROFILE
お客様プロフィール
エーザイ株式会社
1941年に設立。東京都文京区小石川に本社を置く、日本の製薬会社です。「ヒューマン・ヘルスケア (human health care)」を企業理念とし、ロゴ中に筆記体で記されたhhcはナイチンゲールの直筆サインから取り出したものとして有名です。患者様と生活者の皆様に思いを馳せながら、挑戦を続けていらっしゃいます。
COMMENT
担当者コメント
ビジネスデザイン統括部
ソリューションコンサルティング部
井上 大輔
導入時の勤怠構築から現在も引き続き勤怠運用を担当しております。
主に労務管理上の制度変更が発生したときのシステム改修などにおいて、お客様にお時間をいただきながら十分なヒアリングを行い、実装方法を検討、説明させて頂きます。
その際にシステムを利用する方の利便性はもちろん、給与や賞与のように他にご利用いただいているサービスへの影響等も総合的に考慮のうえ、常にラクラスとしての気付きを探し、お伝えしていくことを心掛けています。これからもエーザイ様のお力になれるよう努めて参ります。
ビジネスデザイン統括部
ソリューションコンサルティング部
那須 理紗子
私は導入後の運用サポートを担当しております。
運用においては、月次・年次運用にとどまらず、エーザイ様独自のご要望を反映するほか、法改正への迅速な対応も必要になります。
エーザイ様のご要望を、最新の法律や制度と照らし合わせながら、ラクラスとして最大限のサービスを提供できるよう努めております。
そのために私が最も重視しているのは、ご要望や現状の課題についての詳細なヒアリングです。
これからも、エーザイ様にとって効果的な運用サポートを実現していきたいと思っております。