積立有給休暇とは?制度設計の流れと注意点、導入メリットを徹底解説
本記事では、積立有給休暇の定義や、通常の有給休暇との違い、メリット・デメリットを詳しく解説します。また、積立有給休暇制度の設計ポイントや運用方法についても紹介していきます。効果の高い積立有給休暇の導入・設計に向けて本制度を確実に理解したい方は、ぜひ参考にしてください。
近年のビジネス環境では、社会における少子高齢化の加速や核家族化などの影響から、家族のために労働者が休暇を取得せざるを得ない状況が増えています。その一方で、中小企業などでは人手不足により、年次有給休暇のスムーズな取得が難しいケースも多い状況です。そこで注目されているのが、「積立有給休暇」という制度です。
本記事では、そんな積立有給休暇の定義や、通常の有給休暇との違い、メリット・デメリットを詳しく解説します。記事の後半では「実践編」として、積立有給休暇制度の設計ポイントや運用方法を紹介していきます。
効果の高い積立有給休暇の導入・設計に向けて本制度をしっかりと理解したい方は、ぜひこの記事を参考にしてください。
積立有給休暇とは?基本的な理解
積立有給休暇とは、その名のとおり一定要件のもとで積立ができる有給休暇の総称です。人事労務担当者が適切な積立有給休暇を設計・運用していくためには、この制度の定義や通常の有給休暇との違いを理解する必要があります。ポイントを詳しく見ていきましょう。
積立有給休暇の定義とは
積立有給休暇は、各企業が福利厚生の一環で失効年休を積み立てて長期的に使用できる制度です。労働基準法などで定められた法定制度ではないため、具体的な定義・ルールも各社が独自に定められます。各社が設ける以下の名称の制度も、有給休暇を積立できる点で類似のものであると考えられます。
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積立有給休暇と通常の有給休暇(年次有給休暇)の違い
年次有給休暇は、労働基準法により使用者に義務付けられている制度です。年次有給休暇の仕組み・要件の詳しい解説は割愛しますが、企業側には、労働基準法が定める以下のルールにもとづき、従業員に対して休暇を付与し取得させることが義務付けられています。
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これに対して積立有給休暇は、付与の要件・日数・積立の仕組み・取得の仕方などのルールを企業が独自に定められるものとなります。つまり、労働基準法の直接的な規制を受けにくい制度でもあるのです。
<参考>:年次有給休暇の付与日数は法律で決まっています<PDF>(厚生労働省)
<参考>:年次有給休暇管理簿について(厚生労働省・山口労働局)
年次有給休暇の概要は、以下の記事でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
【関連記事】年次有給休暇管理簿とは? 管理方法や罰則について解説
積立有給休暇のメリット
積立有給休暇は、各企業が独自の目的で設計・導入できる制度です。具体的な効果・メリットも、制度内容の影響を受けることになります。この章では、一般的な積立有給休暇の導入でもたらされる企業と従業員の主なメリットを紹介しましょう。
積立有給休暇による従業員側のメリット
積立有給休暇を導入すると、従業員側には以下のようなメリットがもたらされることが多いでしょう。
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積立有給休暇の場合、会社から付与された有給休暇を積み立てできるため、2年の法定時効までに使い切れなくても、休暇が消滅しづらくなります。
そこで仮に、年間で15日付与されている人が、使い切れない休暇を毎年7日ずつ積み立てると、3年で21日(年間7日×3年)、5年で35日(年間7日×5年)というように取得可能な日数を貯められるわけです。
積み立てた休暇は、すべて有給で使えるのが一般的です。減給されずに休める積み立て分が増えることは、家族や自分の療養・看護・介護などへの備えとして従業員に安心感をもたらします。この利点は、制度上は無給扱いでもよい「子の看護休暇」や「介護休暇」との大きな違いでもあるでしょう。
また、企業のなかには、従業員が積み立てた有給休暇をボランティアなどの社会貢献や、自己啓発といった自分を高める取り組みに使用することを推奨しているケースもあります。業務だけでなく、社会活動や教育機関での学びを深めたい人にとっては「積立有給休暇×自己啓発」や「積立有給休暇×ボランティア」の仕組みが大きな魅力に映ることもあるでしょう。
<参考>:時効消滅した有給休暇の積立てを利用した長期休暇(厚生労働省)
積立有給休暇による企業側のメリット
効果的な積立有給休暇制度を設計・導入し、うまく活用した企業には、以下のようなメリットがもたらされることが多いです。
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企業が積立有給休暇の導入・運用を行う最大のメリットは、この制度により福利厚生が充実することです。その結果、優秀な人材の獲得・定着を促しやすくなります。
近年の採用市場には、応募先企業に対して社会貢献意識の高さや自己成長できる環境を期待する若手が多い傾向があります。そこで企業が会社説明会や採用面接のなかで、「積立有給休暇×ボランティア」や「積立有給休暇×自己啓発」などの取り組みを紹介すると、自社に合った優秀な人材への効果的なアピールになるはずです。
また、自己啓発やボランティアなどで休みを活用する従業員が増えた場合、さまざまな刺激を受けて、社内の活性化が図れることもあるでしょう。こうした活性化は、競争優位性を高め、新たなイノベーションを生み出すうえでも有効です。
さらに、本人の病気療養や家族の介護・看護への備えとして積立有給休暇があることも、将来への不安を抱える従業員にとっては大きな安心感につながる要素となります。
積立有給休暇のデメリットと注意点
積立有給休暇は、制度内容や職場環境によっては労使にデメリットをもたらすことがあります。企業側と従業員側の具体的なデメリットを見ていきましょう。
積立有給休暇による企業側のデメリット
積立有給休暇の導入で生じる可能性がある企業側のデメリットには、以下のものがあります。
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まず、多くの企業に生じるのが、コストの問題です。
具体的には、「導入前の準備・設計コスト」と、「休暇消化分に対するコスト(賃金)」がかかります。これらのコストを、優秀な人材の定着・活躍や、組織の活性化による業績アップで補えなければ、積立有給休暇が会社の足を引っ張ることになりかねません。
また、従業員が家族の介護看護や自己啓発などの目的で積み立てた休暇を一気に使用する場合、現場に大きな負担がかかる可能性があります。自己啓発やボランティアであれば、事前の調整や引き継ぎといった準備も行えますが、本人の病気療養や家族の介護看護などで急な有給消化となる場合、現場に何らかの支障が生じると考えるのが自然でしょう。
一部の従業員が積立分を利用して長期で休む場合、その休暇にともない負担が増えたほかのメンバー側には、「自分の有給休暇が使えない」や「長時間労働になってしまう」などの問題が起こる可能性もあります。その場合、一部の従業員に不満や不公平感が生じることで、多くの休暇を取得できた従業員との間に温度差が生まれてしまうかもしれません。
積立有給休暇による従業員側のデメリット
積立有給休暇を導入しても、自社の体制・環境・制度内容に問題がある場合は、従業員側に以下のデメリットが生じる可能性があります。
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従業員側に生じやすいデメリットは、積立有給休暇における「自由度の低さ」と、他のメンバーが多くの休みをとることによる「業務負担」に関する問題です。
これは、法定の年次有給休暇にもいえることですが、休みの取得は「事業の正常な運営が妨げられない範囲内」で行われるのが原則となります。そして年次有給休暇の場合、労働者が希望した日に有給取得をすることで正常な事業運営ができなくなるときに、使用者には休暇日を変更できる「時季変更権」が認められています。
積立有給休暇は企業が独自に設計できるものですが、「正常な事業運営ができるなかで取得が認められる」という原則は、法定の年次有給休暇と同じになることが多いでしょう。そこで仮に、「同部署のAさんが産休育休に入った」などの事情があるなら、同時期に積み立てた数十日分の休暇を一気に取得することは難しいでしょう。
また、一部の従業員が数十日の休みを取得する場合、現場に残された他のメンバーが同時期に数十日の休暇取得できるようなことは、基本的に考えにくいでしょう。
積立有給休暇の制度では、企業側のこうした事情から、休暇取得の事由や日数に制限が設けられていることがあります。応募者がこの要件を確認せずに入社した場合、自分が希望する事由で積立有給休暇を取得できないかもしれません。
<参考>:年次有給休暇の付与日数は法律で決まっています(厚生労働省)
積立有給休暇制度の導入前に検討すべき項目
積立有給休暇における労使間の認識を一致させ、効果を最大化するうえでは、さまざまなケースを想定した制度を設計することが大事です。この章では、一般的な積立有給休暇制度の導入前に決めるべき項目とポイントを7つ挙げて解説していきます。
(1)対象従業員
まずは、「どの範囲の従業員を積立有給休暇制度の対象にするか?」について定めます。具体的には、以下のようなパターンが考えられるでしょう。
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制度利用できる従業員を限定する場合、積立有給休暇を使えない人に負担や不公平感を与えないようにしなければなりません。これは、“同一労働同一賃金”の観点からも配慮が求められるところです。
<参考>:同一労働同一賃金特集ページ(厚生労働省)
(2)積立日数の上限
積立日数は、「上限を設けるか?」あるいは「無制限とするか?」を考えます。ここでポイントになるのは、“年間積立日数”と“総積立日数”です。
年間積立日数は、「1年間で◯日まで」という形で、その年に積み立てられる上限を設定するものです。この方法のメリットは、有給取得による賃金目安やそれによる業務への影響を予測しやすい点でしょう。
たとえば、「年間積立日数を3日までとする」という制度のなかで、従業員Aさんに対する年次有給休暇の付与日数が「年間20日」であるとします。この場合、20日-3日⇒「17日」を法定時効の2年後までに使い切らなければ、付与分が消滅してしまうことになります。
先述のとおり積立できる上限日数を少なめに設定しておくと、付与した年次有給休暇を溜め込むことなく早めに消化するように、従業員への声掛けを行いやすくなるでしょう。
次に総積立日数は、毎年積み立てた総日数が上限に達した場合、その数字が減るまでは次の積み立てができなくなる仕組みです。従業員自身の病気療養や家族の看病・介護などで休暇取得することを想定した場合、40日~60日程度の休みをとれるように総積立日数の上限を設定してもよいでしょう。
(3)連続使用可能な日数
従業員は、積み立てた有給休暇を一気にまとめて使用する可能性があります。そこで仮に、急に30日を一気に取得された場合、現場の業務に支障が出てしまうかもしれません。こうした問題を防ぐためには、1回に取得できる日数に上限を定めておくのもおすすめです。
ただし、本人の病気療養や入院、家族の看護・介護による休暇の場合、どうしても1回あたりの日数が長くなりがちです。もし積み立て日数の使用を認めなければ、従業員は無給で休むことになってしまいます。
従業員の仕事と家庭生活の両立を支えるためには、「本人の病気療養や家族の看護介護の場合:20日、それ以外の事由の場合:5日」のように、事由ごとの連続使用可能日数を指定するのもよいかもしれません。
(4)年次有給休暇との優先順位
年次有給休暇と積立有給休暇のどちらを優先して消化するかも、定めておきましょう。ここでポイントになるのは、年次有給休暇には法律で定められた以下のルールがある点です。
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仮に積立有給休暇の消化を優先してしまうと、企業側では年次有給休暇における時季指定義務を果たせなかったり、時効により従業員の付与分が消滅しやすくなったりするかもしれません。
こうした問題を防ぐためにも、年次有給休暇の取得を優先したほうが、法律の遵守や従業員の権利を守りやすくなるでしょう。
<参考>:年次有給休暇の付与日数は法律で決まっています(厚生労働省)
(5)取得できる単位
積立有給休暇の取得単位には、以下のようなパターンがあります。
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なお、年次有給休暇の単位は原則1日です。ただし、年間5日以内の日数であれば、時間単位での休暇取得も可能となります。
(6)取得事由と取得制限
積立有給休暇の取得は、企業側が定めた一部の事由に限定することも可能です。一般的な取得事由としては、以下のものがあるでしょう。
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たとえば、積立有給休暇の取得可能事由を「家族の看護・介護のみ」とした場合、それ以外の用事などで会社を休むときには、年次有給休暇を使うイメージとなります。
(7)注意事項
積立有給休暇に関して、労使間の認識のズレによるトラブルが起きるとか、現場に多くの負担がかかるといった問題を防ぐためには、取得申請などに関する注意事項を定めておくことも重要です。
たとえば、従業員による連続休暇の取得により事業の正常な運営が妨げられる問題を防ぐためには、「ボランティア活動を事由とする場合は、連続休暇取得の◯日前までに申請する」とか、「毎年2月15日~4月10日までの繁忙期は、自己啓発やボランティア活動による連続休暇の取得を禁止する」といったルールを設けてもよいでしょう。
積立有給休暇制度の導入ステップ
積立有給休暇制度の効果を最大化するためには、適切な流れで導入・運用する必要があります。ここでは、多くの企業が実施している6つのステップと、それぞれの成功ポイントを解説していきます。
ステップ(1)現状分析と目的を明確化する
最初に行うのは、情報収集と現状分析です。自社のニーズや課題解決につながる積立有給休暇制度を設計・運用するうえでは、まず以下のような情報に目を向ける必要があります。
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上記のような情報を洗い出すと、積立有給休暇の導入で解消すべき問題点や目的、制度導入時の注意点が見えてくるはずです。従業員のニーズや現場が抱える休暇面の課題については、アンケートなどを活用してリアルな声を収集するとよいでしょう。
ステップ(2)運用ルールの基本案を考える
導入目的や課題が明確になったら、次は運用ルールの基本案を考えます。具体的には、先ほど詳しく紹介した以下の項目が中心になるでしょう。
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ステップ(3)労働者代表への意見聴取を行う
積立有給休暇の制度を創設する場合、その内容を就業規則に記載しなければなりません。それは、既存の就業規則に変更を加えることを意味しますが、就業規則の内容を変えるためには、労働者代表の意見を聴くステップが必要です。
ここでいう労働者代表とは、「過半数労働組合」もしくは「過半数労働者の代表(過半数労働組合がない場合)」です。
過半数労働者代表は、民主的手続きで選出されるべきことが労働基準法施行規則第6条の2で定められています。
なお、この意見聴取は、同意や協議による決定を求めるものではありません。労働者代表の意見を聴取し意見書を添付すれば、就業規則の届け出は受理されます。
しかし、会社が福利厚生として導入する積立有給休暇が、労働者にとって不満や懸念が多いものでは本末転倒です。積立有給休暇の導入で従業員のワーク・ライフ・バランスやパフォーマンス、エンゲージメントなどに好循環をもたらすためには、労働者代表を中心とする従業員の大半がポジティブな反応を示す制度にすることが重要になります。
ステップ(4)所轄の労働基準監督署に届出を行う
労働者代表からの意見聴取を経て運用ルールがまとまったら、その内容を就業規則に記載し、「就業規則変更届」や「意見書」などの必要書類を添付して所轄の労働基準監督署に提出します。
労働基準監督署への届出方法には、以下の3種類が用意されています。
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窓口および郵送での届出方法は、福井労働局が公開している以下の資料で詳しく解説されています。
<参考>:届出方法について(就業規則(変更)届)-窓口または郵送で届け出る場合-<PDF>(厚生労働省・福井労働局)
なお、厚生労働省では、就業規則や36協定などの届出について、電子申請による業務効率化を推奨しています。電子申請を選択すると、会社のオフィスやテレワークを行う自宅などから就業規則の変更届を24時間365日、いつでも提出することができます。
電子申請を始めるまでの準備や基本的な流れについては、厚生労働省の以下ページにまとめられています。ぜひ参考にしてください。
<参考>:労働基準法等の規定に基づく届出等の電子申請について(厚生労働省)
ステップ(5)従業員に周知する
就業規則に記載した積立有給休暇の内容は、従業員に周知をしてはじめて効力を持つことになります。積立有給休暇の場合、会社が独自に設計する制度であるため、たとえば「取得事由は◯◯の場合に限る」や「取得事由が◯◯の際には積立有給休暇を優先する」といった特殊なルールにより複雑化しがちです。
そんななかで従業員に適切な方法・タイミングで有給取得の申請などをしてもらうためには、就業規則の内容を一方的に周知するだけでなく、利用のポイントやメリットなども丁寧に伝える必要があります。そうして丁寧な説明を通じて幅広い従業員が利用できる制度にすることで、積立有給休暇の効果を最大化しやすくなるでしょう。
ステップ(6)評価と見直しを定期的に行う
積立有給休暇は、1度導入さえすれば終わりではありません。
導入後は、半年や1年といったタイミングで「最初に設定した目的・目標が達成できているか?」や「導入の副作用ともいえる課題が生じていないか?」などのチェック・評価をする必要があります。定期的な評価では、従業員アンケートも活用するとよいでしょう。
そこでもし、「積立分で1週間前後のボランディア休暇を取る従業員が増えたことで、現場に負担がかかっている」といったネガティブな声が多くある場合、「連続使用可能な日数」や「注意事項」などの項目を見直したほうがよいかもしれません。
また、積立有給休暇を導入しても積極的な有給取得が進まない場合は、休みやすい風土や体制から変革していく必要があるでしょう。
退職時の積立有給休暇の扱いと注意点
積立有給休暇の制度を設計する場合、退職時の考え方と退職金算定に関するルールも決めておく必要があります。ここでは、通常の年次有給休暇における退職時によく起こる注意点を確認したうえで、積立有給休暇の制度を設計する際の考え方を解説しましょう。
注意点(1)従業員が退職にともない年次有給休暇を使い切ろうとする
従業員が退職の申し出をしたあとによく起こるのが、付与された年次有給休暇を退職日までにすべて使い切ろうとする状況です。この状況に対して企業は、年次有給休暇の使い切りを拒むことができません。
また、労働基準法では、原則として年次有給休暇の買い取りを認めておりません。
しかし、仮に「退職日の14日前」に退職の申し出をした従業員に「30日の未消化分」が残っている場合、退職により消滅してしまう付与分を金銭補償的な意味合いで買い取りを打診することは、法律違反にはなりません。
また、この従業員がすべての未消化分を使い切ることで引き継ぎができない場合退職日を遅らせてもらうなどの話し合いをすることは可能となります。
<参考>:年次有給休暇関係<PDF>(厚生労働省・宮崎労働局)
注意点(2)積み立てた有給休暇を取得中に退職
されてしまう
積立有給休暇は、会社が独自に設計できる制度です。そのため、従業員が退職する際の消化方法・日数・買い取りなどのルールも、会社が自由に定められます。
ただし、もし「取得事由がボランティア活動であれば、連続取得日数は30日まで可能」といったルールを設けていた場合、この30日の連続休暇中に退職届を提出して、そのまま会社を辞める……といったことができてしまうかもしれません。
それでは引き継ぎや次の人員補強に支障がでてしまうでしょう。
こうした問題を防ぐためには、従業員が退職する可能性を踏まえた制度設計をする必要があります。
注意点(3)積立有給休暇は“出勤日数”に含めるのか
年次有給休暇を取得した場合、退職金や賞与の算定で用いる“出勤率”に対して悪い影響はありません。その理由は、法律上、年次有給休暇を取得した日が出勤日数であるとみなされるからです。
これに対して積立有給休暇の取得日を“出勤日数”に含めるかどうかは、企業が任意で決定できます。
この部分の設計をする際には、労使間トラブルを防ぐために、退職時の残日数分への考え方や明確な基準を示すことが必要になるでしょう。
人事労務のアウトソーシングならラクラスへ
本記事では、積立有給休暇の定義や、通常の有給休暇との違い、メリット・デメリットを詳しく解説してきました。積立有給休暇制度の導入や設計は注意点が多いため、人事部のなかでも負担に感じている方は多いのではないでしょうか。
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