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【2026年施行】改正労働施策総合推進法等の重要ポイントと対策を解説

最終更新日
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本記事では、改正労働施策総合推進法の概要を確認したうえで、特に注意すべき3つの改正ポイントについて詳しく解説します。また、今回の改正に伴って企業が行うべき施策についても紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

 

改正労働施策総合推進法は、2026年の人事領域で重要な法改正であり、そのなかにはハラスメント対策や女性活躍推進といった複数の重要な改正事項が含まれています。

 

そのため、人事担当者が社内の労働環境を整備するうえでは、改正労働施策総合推進法のポイントをしっかり理解しておく必要があるでしょう。

 

そこで本記事では、改正労働施策総合推進法の概要を確認したうえで、特に注意すべき3つの改正ポイントについて詳しく解説します。記事の後半では、今回の改正に伴い企業が行うべき施策も紹介していきます。

 

労働施策総合推進法とは、どんな法律?

 

労働施策総合推進法は、国が労働に関する施策を総合的に推進し、労働者の雇用の安定や職業生活の充実、労働生産性の向上などを図ることを目的とする法律です。

 

1966年に制定された「雇用対策法」を前身とする法律で、2018年7月、働き方改革関連法の施行に伴って現在の名称に変更され、法律の目的や内容も見直されました。その後、2020年6月1日には、大企業を対象として職場のパワーハラスメント防止措置が義務化され、中小企業にも2022年4月1日から適用されています。

 

なお、職場のパワーハラスメント防止措置を定めた法律として、一般に「パワハラ防止法」と通称されることもあります。

 

<参考>:令和2年 労働施策総合推進法の改正(パワハラ防止対策義務化)について<PDF>(厚生労働省北海道労働局 雇用環境・均等部 龍瀧 良之)

 

【2026年施行】改正労働施策総合推進法の概要と施行期日

 

2026年に施行される改正労働施策総合推進法について適切な対策を講じるためには、この法律を構成する制度や施行期日を理解することが大切です。概要を詳しく見ていきましょう。

 

2026年施行の労働施策総合推進法等の改正とは

 

2025年6月に公布された改正法は、主に以下の3つの法律を一括して改正するものです。

 

 

  • 労働施策総合推進法
  • 男女雇用機会均等法
  • 女性活躍推進法

 

 

こうした背景から、改正労働施策総合推進法の正式名称は「労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律等の一部を改正する法律」となっています。

 

改正労働施策総合推進法の概要と関連制度

 

2026年の施行で大きく変わるポイントは以下の3つです。具体的な内容については、後ほど詳しく解説していきます。

 

  改正ポイント 関連する法律
ハラスメント対策の強化 労働施策総合推進法
男女雇用機会均等法
女性活躍の推進 女性活躍推進法
治療と仕事の両立支援の推進 労働施策総合推進法

 

<出典>:労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律等の一部を改正する法律の概要<PDF>(令和7年法律第63号、令和7年6月11日公布)

 

改正労働施策総合推進法の施行日

 

施行日は改正項目によって異なります。

 

女性活躍推進法に基づく情報公表義務の拡大と、治療と就業の両立支援の努力義務化は、2026年4月1日に施行されました。一方、カスタマーハラスメント対策と求職者等に対するセクシュアルハラスメント対策の義務化は、2026年10月1日に施行されます。そのため人事労務担当者は、4月施行分への対応状況を確認するとともに、10月1日の施行に向けた社内体制の整備を進める必要があります。

 

ここからは、上記①~③における主な改正ポイントについて詳しく見ていきます。

 

【改正ポイント①】ハラスメント対策の強化

 

改正労働施策総合推進法では、以下の2つのようにハラスメントに対して雇用管理上必要な措置を講じることが事業主の義務となります。

 

 

(1)カスタマーハラスメント対策の義務化

(2)求職者等に対するセクシュアルハラスメント対策の義務化

 

 

(1)カスタマーハラスメント対策の義務化

 

改正労働施策総合推進法では、企業が行うべきカスタマーハラスメント対策について、さまざまな事項を定めています。

 

  • カスタマーハラスメントの定義と具体例の明確化

厚生労働省は労働施策総合推進法の改正に伴い、職場におけるカスタマーハラスメント(カスハラ)の定義を明確にする目的から、以下の3つの要素における定義や具体例を示しています。

 

 

① 顧客等とは
② 社会通念上許容される範囲を超えた言動とは
③ 労働者の就業環境が害されるとは

<出典>:令和8年10月1日から、カスタマーハラスメント対策、求職者等に対するセクシュアルハラスメント対策が義務化されます!<PDF>(厚生労働省)

 

 

上記を通して示された定義は、以下のとおりです。

 

 

職場において行われる

① 顧客等の言動であって、
② その雇用する労働者が従事する業務の性質その他の事情に照らして
  社会通念上許容される範囲を超えたものにより、
③ 労働者の就業環境が害されるものであり、
  ①から③までの要素を全て満たすもの。

 

<引用:令和8年10月1日から、カスタマーハラスメント対策、求職者等に対するセクシュアルハラスメント対策が義務化されます!<PDF>(厚生労働省)

 

 

  • 企業がカスハラ防止のために講ずべき措置(義務)

改正労働施策総合推進法で義務化されたカスタマーハラスメントの対策は、以下の5カテゴリ・10項目となります。

 

カテゴリ 具体的な義務
◆事業主の方針等の明確化及び
 その周知・啓発
①カスハラには毅然とした態度で対応し、労働者を保護する旨の方針を明確化し、労働者に周知・啓発する
②カスハラの内容及びあらかじめ定めた対処の内容(※)を、労働者に周知する(※)管理監督者にその場の対応の方針について指示を仰ぐ、可能な限り労働者を一人で対応させない、犯罪に該当し得る言動は警察へ通報する、本社・本部等へ情報共有を行い指示を仰ぐ 等
◆相談体制の整備 ③相談窓口をあらかじめ定め、労働者に周知する
④相談窓口担当者が、適切に対応できるようにする
◆事後の迅速かつ適切な対応 ⑤事実関係を迅速かつ正確に確認する
⑥被害者に対する配慮のための措置を適正に行う
⑦再発防止に向けた措置を講ずる
◆対応の実効性を確保するために
 必要なカスハラの抑止のための
 措置
特に悪質と考えられるカスハラへの対処の方針をあらかじめ定め、労働者に周知し、当該対処を行うことができる体制を整備する
◆そのほか併せて講ずべき措置 ⑨相談者等のプライバシーを保護するために必要な措置を講じ、労働者に周知する
⑩相談したこと等を理由として不利益な取扱いをされない旨を定め、労働者に周知・啓発する

 

<引用>:令和8年10月1日から、カスタマーハラスメント対策、求職者等に対するセクシュアルハラスメント対策が義務化されます!<PDF>(厚生労働省)

 

なお、上記①・②・⑧の下線部分は、他のハラスメントで講ずべき措置とは異なるものです。注意しましょう。

 

  • カスタマーハラスメント対策の対象範囲と注意点

カスタマーハラスメントは「顧客と働く人の間」に起こる特徴があります。これは、「上司と部下」や「同僚同士」といった自社の従業員のなかで起こる一般のハラスメントとの大きな違いです。

 

このことから、対策を講じる企業には、対象範囲について注意すべき複数のポイントがあります。

 

たとえば、スーパーマーケットなどの小売業では、ラウンダーやマーチャンダイザーと呼ばれるメーカー担当者が売り場で作業をすることがあります。また、土日祝日の売り場には、試食販売を担当するデモンストレーターが立つこともあるでしょう。

 

これらの人たちは、自社ではなく、メーカーや販売支援会社などに雇用されている場合があります。しかし、改正労働施策総合推進法に基づくカスタマーハラスメント対策では、自社が雇用する労働者以外の人からカスハラに類すると考えられる相談があった場合にも、必要に応じて適切に対応することが望まれます。

 

また、カスタマーハラスメントの場合、たとえば「駅ビルに入居する多くのテナントが被害を受けている」といったケースもあります。他の事業主から、事実関係の確認など、雇用管理上の措置を実施するために必要な協力を求められた場合、事業主はこれに応じるよう努めなければなりません。

 

カスタマーハラスメントの定義や対策のポイントについては、厚生労働省の以下資料で詳しく解説されています。ぜひ確認しておいてください。

 

<参考>:令和8年10月1日から、カスタマーハラスメント対策、求職者等に対するセクシュアルハラスメント対策が義務化されます!<PDF>(厚生労働省)

 

(2)求職者等に対するセクシュアルハラスメント対策の義務化

 

求職者等に対するセクシュアルハラスメント(セクハラ)対策の義務化は、男女雇用機会均等法の改正によるものです。概要を見ていきましょう。

 

  • 求職者等に対するセクシュアルハラスメントの定義の明確化

厚生労働省では、先述のカスタマーハラスメントと同様に以下の3つの項目における定義・具体例を示しています。これにより現場では、問題の事象について「求職者等に対するセクシュアルハラスメントかどうか?」の判断がしやすくなります。

 

 

  • 求職者等とは
  • 求職活動等とは
  • 性的な言動とは

 

<出典>:令和8年10月1日から、カスタマーハラスメント対策、求職者等に対するセクシュアルハラスメント対策が義務化されます!<PDF>(厚生労働省)

 

 

なお、今回の制度改正では、近年の採用市場で増加しているインターンシップやSNSなどを介したオンライン上での採用・求職活動も対象範囲としています。

 

  • 求職者等へのセクハラ防止のために講ずべき措置(義務)

改正男女雇用機会均等法で義務化された求職者等へのセクシュアルハラスメント対策は、以下の4カテゴリ・11項目となります。

 

カテゴリ 具体的な義務
◆事業主の方針等の明確化
 及びその周知・啓発
①求職者等セクハラを行ってはならない旨の方針を明確化し、労働者に周知・啓発する
②求職者等セクハラを行った者については、厳正に対処する旨の方針及び対処の内容を、労働者に周知・啓発する
③求職活動等に関するルール(※)をあらかじめ明確化し、労働者及び求職者等に周知・啓発する
◆相談体制の整備 ④相談窓口をあらかじめ定め、求職者に周知する
⑤相談窓口担当者(※)が、適切に対応できるようにする
◆事後の迅速かつ適切な
 対応
⑥事実関係を迅速かつ正確に確認する
⑦被害者に対する配慮のための措置を行う
⑧行為者に対する措置を適正に行う
⑨再発防止に向けた措置を講ずる
◆そのほか併せて講ずべき
  措置
⑩相談者等のプライバシーを保護するために必要な措置を講じ、労働者及び求職者等に周知する
⑪労働者が事実関係の確認等に協力したこと等を理由として、解雇その他不利益な取扱いをされない旨を定め、労働者に周知・啓発する

 

<引用>:令和8年10月1日から、カスタマーハラスメント対策、求職者等に対するセクシュアルハラスメント対策が義務化されます!<PDF>(厚生労働省)

 

吹き出しのまわりにあつまる人形

【改正ポイント②】女性活躍の推進

 

改正労働施策総合推進法に基づく「女性活躍の推進」は、実質的には女性活躍推進法の改正によって施行されるものです。人事労務担当者が注意すべき代表的なポイントを見ていきましょう。

 

女性活躍推進法における有効期限の延長

 

女性活躍推進法の有効期限は、以下のとおり10年延長となりました。

 

 

【当初の期限】令和8年(2026年)3月31日まで

【延長された期限】令和18年(2036年)3月31日まで

 

<出典>:ハラスメント対策・女性活躍推進に関する改正ポイントのご案内<PDF>(厚生労働省)

 

 

したがって、2036年までの間については、この法律に基づく女性活躍推進の対策が求められます。

 

情報公表における必須項目の拡大

 

女性活躍推進法に基づく情報公表について、改正前と改正後では以下のとおり変更となっています。

 

企業等規模 改正前 改正後
301人以上 男女間賃金差異に加えて、
2項目以上を公表
男女間賃金差異及び
女性管理職比率に加えて、
2項目以上を公表
101人~300人 1項目以上を公表 男女間賃金差異及び
女性管理職比率に加えて、
1項目以上を公表
100人以下 努力義務 努力義務

 

<引用>:ハラスメント対策・女性活躍推進に関する改正ポイントのご案内<PDF>(厚生労働省)

 

プラチナえるぼし認定の要件追加

 

企業が「プラチナえるぼし」に認定されるための要件として、「事業主が講じている求職者等に対するセクシュアルハラスメント防止に係る措置内容の公表」が追加となりました。

 

2026年10月1日から、求職者等セクハラ防止措置の内容を「女性の活躍推進企業データベース」に公表することが認定要件として示されています。

 

<参考>:ハラスメント対策・女性活躍推進に関する改正ポイントのご案内<PDF>(厚生労働省)

 

女性活躍推進法の概要については、以下の記事で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。

 

【関連記事】女性活躍推進法の概要とは?改正のポイントと施行後の影響を解説

 

【改正ポイント③】治療と仕事の両立支援の推進

 

改正労働施策総合推進法に基づき、病気を抱える労働者の「治療」と「就業」の両立支援が事業主の努力義務となりました。

 

治療と就業の両立支援における指針

 

企業が行える両立支援は、その会社のリソース・事業形態・体制・支援対象者の状況の影響を受けます。それはつまり、具体的に導入・実施できる両立支援の内容も、企業ごとに異なるということです。

 

こうした背景から厚生労働省では、当該措置について適切かつ有効な実施を図るための指針を策定しています。たとえば、「両立支援を行うための環境整備」の項目には、以下の事項が並んでいます。

 

 

  • トップの方針表明
  • 研修等を通じた意識啓発
  • 相談窓口の明確化・社内の支援体制の整備
  • 休暇制度・勤務制度の整備 (例:時間単位の有給休暇、病気休暇、時差出勤、テレワーク、短時間勤務 等)

 

<引用>:令和8年4月1日から 病気を抱える労働者の治療と就業の両立支援が努力義務になります!(厚生労働省)

 

 

また、国では以下のような様式例を活用することによる“産業医や主治医などとの連携フロー”も示しています。

 

 

  • 勤務情報提供書
  • 主治医意見書
  • 両立支援カード
  • 両立支援プラン/職場復帰支援プラン

 

 

これらの書類をうまく使うことで、両立支援を受ける労働者本人・事業場・主治医の間でスムーズかつ確実性の高いやりとりを以下のような流れで進めやすくなるでしょう。

 

労働者の治療と就業の両立支援の進め方

 

<引用>:令和8年4月1日から 病気を抱える労働者の治療と就業の両立支援が努力義務になります!(厚生労働省)

 

上記4つの様式の詳しい解説やサンプルは、以下のページからそれぞれダウンロード可能です。ぜひ活用してください。

 

<参考>:治療と仕事の両立について(厚生労働省)

<参考>:企業・医療機関連携マニュアル(解説編)(厚生労働省)

<参考>:両立支援カード|Word版(厚生労働省)

<参考>:職場復帰支援プランの作成例(厚生労働省)

 

両立支援に活用できるツールや外部の資源

 

厚生労働省では、病気を抱える労働者の「治療」と「就業」の両立支援に活用できる、以下のようなツールや仕組みを紹介しています。

 

 

【両立支援ナビ】
厚生労働省が運営する、両立支援のポータルサイトです。

【両立支援コーディネーター】
社内における両立支援の調整役・相談役です。Web研修の無料受講で育成可能となっています。

【都道府県の専門スタッフを活用】
都道府県の産業保健総合支援センターにて、保健師・心理職・社会保険労務士等による無料の支援を受けられます。

【地域の支援情報】
都道府県の労働局には、地域両立支援チームが設置されています。ここでは、両立支援に関するイベントの実施や情報提供などを行っています。

 

<出典>:令和8年4月1日から 病気を抱える労働者の治療と就業の両立支援が努力義務になります!(厚生労働省)

 

 

改正労働施策総合推進法で企業が取り組むべき具体策

 

2026年の改正労働施策総合推進法の主軸となるのが、カスタマーハラスメントと求職者等に対するセクシュアルハラスメントへの対策です。

 

この2つのハラスメントは、「自社で働く人が顧客から受けるもの」と「外部の人(求職者)が自社の従業員から受けてしまうもの」という真逆のものです。このように、被害者・加害者が大きく異なるハラスメントを防ぐためには、適切な流れで対策を講じることが重要になります。

 

具体策をいくつか見ていきましょう。

 

具体策(1)トップメッセージを発信する

 

ハラスメントが当たり前に起こる組織風土を変革するためには、経営陣によるトップメッセージや方針の発信が必要です。

 

さまざまなハラスメントについて、経営陣から全社員で取り組むべき会社の課題であることが発信されると、人事担当者の環境整備や教育、現場への働きかけも行いやすくなります。また、経営陣が危機感を持って取り組むからこそ、管理職や従業員からの協力も得られやすくなるでしょう。

 

これまで経営陣からのメッセージがなかった場合には、ハラスメント対策の必要性や講じることによる経営メリットを伝えたうえで、まずは経営陣に協力してもらう必要があります。

 

具体策(2)従業員への教育・周知を行う

 

次に行うのが、求職者等に対するセクシュアルハラスメントやカスタマーハラスメントについて、その定義や具体例、その被害によって起こるリスクなどを従業員に知ってもらうことです。

 

2018年12月14日の労働政策審議会建議では、ハラスメントについて「労働者の尊厳や人格を傷つける等の人権に関わる許されない行為であり、あってはならないもの」と明言しています。また「企業にとっても経営上の損失に繋がる」ことが述べられています。

 

職場内にこうした人権意識がない場合、インターンシップや採用面接中に無意識のうちに相手の尊厳や人格を傷つけるハラスメントを行ってしまう可能性もあるでしょう。また、カスタマーハラスメントが人権侵害であることを知らなければ、顧客からの攻撃を必要以上に我慢することで心身の不調につながるかもしれません。

 

自社への応募者や現場で働く従業員をハラスメントから守るためには、各ハラスメントの定義やそれによって起こる経営上の問題を教育したうえで、啓発活動を続けていく必要があります。

 

<参考>:女性の職業生活における活躍の推進及び職場のハラスメント防止対策等の在り方について(建議)<PDF>(労働政策審議会)

 

具体策(3) 顧客対応に必要な業務知識と対応力を高める

 

カスタマーハラスメント対策では、従業員が自社の商品やサービスを正しく理解し、顧客に適切な説明や案内を行えるようにすることも重要です。

 

業務知識や顧客対応力を高めることで、説明不足や認識の行き違いによるトラブルを防ぎやすくなります。また、対応が難しい要求を受けた際に、管理職や本部へ速やかに引き継ぐ判断力を養うことにもつながります。

 

ただし、適切な顧客対応を行っていても、カスタマーハラスメントが発生する可能性はあります。研修の目的は、被害を従業員個人の責任とすることではなく、組織として適切に対応できる体制を整えることにあります。

 

具体策(4)相談窓口の設置と周知をする

 

ハラスメントの相談窓口は、多くの人に存在を知ってもらい必要に応じて利用されてこそ価値が高まるものです。

 

まず、カスタマーハラスメントの場合、直接的な加害者は顧客です。そこで被害者である従業員が相談窓口に相談をすることで、「上司によるフォローがない」といった現場の問題が露呈するかもしれません。こうしたなかで多くの従業員に不安なく窓口利用をしてもらうためには、通報者に不利益が生じない仕組みが必要です。

 

一方で求職者等の場合、定期的な周知を行えないため、そもそもハラスメント窓口があることを知らないケースも多いです。その場合、相談先に悩んだ求職者本人がSNSに違和感や困りごとを投稿してしまい、そこから情報拡散につながるリスクがあるでしょう。

 

このような問題を防ぐためには、自社の面接やインターンシップを利用する求職者等にも、ハラスメントの窓口の存在を伝える必要があります。また、求職者等の場合、面接官や採用担当者には相談しにくい場合があるため、人事担当者以外を相談窓口の担当者とすることも考えられます。

 

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本記事では、改正労働施策総合推進法の概要を確認したうえで、特に注意すべき3つの改正ポイントについて解説してきました。改正労働施策総合推進法については取り組むべき策も多いため、人事部のなかでも負担に感じている方は多いのではないでしょうか。

 

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