スキルベース組織とは?基本概念と注目される理由を徹底解説
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本記事では、スキルベース組織の基本概念や注目される背景、メリット・デメリットを解説します。また、導入・運用のポイントだけでなく、スキルベース組織の成功に不可欠な「スキルタクソノミー」の作成方法についても紹介していきます。ぜひ本記事を参考にしてください。
スキルベース組織は、従業員が保有するスキルを基準にして人材の配置や育成、評価を行う組織運営の考え方です。急速な技術革新や人材不足など、近年のビジネス環境の変化に対応する手法として注目されつつあります。
一方、スキルベース組織の導入には、業務やスキルの棚卸し、評価基準の整備、組織風土の変革など、さまざまな準備が必要です。仕組みを導入するだけでは、期待した効果が得られない可能性もあるでしょう。
そこで本記事では、スキルベース組織の基本概念や注目される背景、メリット・デメリットを解説します。さらに、導入・運用のポイントだけでなく、スキルベース組織の成功に不可欠な「スキルタクソノミー」の作成方法についても紹介していきます。
スキルベース組織の基本概念
人事労務担当者がスキルベース組織の設計・導入を行い、自社の人材課題を解決するためには、まず「スキルベース組織がどういうものなのか」を知ることが大切です。
また、組織の形態には、スキルベース以外にもいくつかの種類があります。導入前に自社の現状を理解するためには、日本企業に多いメンバーシップ型雇用やジョブ型雇用との違いを知ることも重要でしょう。
この章では、さまざまな組織・雇用の形態や関連用語の意味を整理しながら、スキルベース組織の基礎知識を確認していきます。
スキルベース組織とは
スキルベース組織は、働く人が持つ具体的な能力・スキルを基準に、業務のアサインや人材配置を行う組織運営の考え方です。詳細は後述しますが、スキルベース組織では、個人のスキルデータをもとに、人材の採用・育成・配置・評価などのマネジメントを行います。
たとえば、ある人事システムの開発プロジェクトに、以下のタスク(工程)があると仮定します。
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その際、もし以下のスキルを持つ人材がいる場合、各自の能力に合ったタスクごとのアサインをすることで人材活用の最適化が可能になります。つまり、各メンバーが自分の得意分野でプロジェクトへの貢献を行えることになるわけです。
| 人材 | 経験 | スキル | アサインする タスク (スキルを 活かせる仕事) |
| Aさん | ・システムエンジニアとして10年以上、上流工程を経験 ・新卒~3年間は人事部門に所属していたため、人事領域の業務にも詳しい |
・ニーズをくみ上げるスキル ・仕様書の作成スキル ・関係者を巻き込むスキル ・プレゼンテーションスキル ・人事領域の業務知識 |
・要件定義 ・外部設計 ・内部設計 ・操作説明 |
| Bさん | ・Javaプログラミングのスペシャリストとして、5年間の開発経験 | ・Javaプログラミングのスキル ・プログラムの単体テストスキル |
・プログラミング 開発 ・単体テスト |
| Cさん | ・テストエンジニアとして、30以上のプロジェクトに参画 ・新卒~3年間は、導入システムの保守・運用を担当 |
・システム開発における各種テストのスキル ・システム保守・運用スキル |
・結合テスト ・総合テスト ・保守・運用 |
スキルベース組織とジョブ型雇用の違い
スキルベース組織は、ジョブ型雇用をさらに発展させた人材マネジメントの考え方として注目されています。そのため、スキルベース組織の特徴はジョブ型雇用との違いに着目することでも理解が進むでしょう。
ジョブ型雇用は、以下のような内容が記載された職務記述書(ジョブディスクリプション)をもとに、人と職務の紐づけを行う考え方です。
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たとえば、職務記述書の範囲が広く設定されている場合、人事労務システムの設計・開発から保守・運用までを一つの職務として任されるケースがあります。この場合、職務を担当するエンジニアには、すべての工程を担当できるだけの総合力が求められます。
そこで人材側に「上流工程の経験は豊富だが、実のところ下流工程は苦手」とか「開発専門エンジニアなので、保守・運用の経験はない」といったことがあると、プロジェクト全体の進捗や品質に支障が出るかもしれません。また、エンジニア本人としても苦手な工程を含めてすべてを任されると、あらゆる意味で負担が生じるでしょう。
スキルベース組織では、職務名や所属だけでなく、個人が保有するスキルを基準として、タスクやプロジェクト、ポジションへの配置を行います。たとえば「人事システムを開発する」というプロジェクトでは、工程・タスクを洗い出し、それぞれに対してスキルとマッチする人材を紐づけていきます。
そうすることで、人材の負担が軽減されるとともに各自が自分の得意分野で高いパフォーマンスを発揮できることになるわけです。
メンバーシップ型雇用とスキルベース組織の違い
メンバーシップ型雇用は、日本企業で従来から採用されてきた手法です。メンバーシップ型雇用の大きな特徴は、組織の一員としてさまざまな職種や業務に従事する点でしょう。
具体的には、新卒入社~3年間はシステム部門で開発を経験して、次の3年間は営業部門で法人セールス、さらに次の3年間は商品企画……のようなイメージでジョブローテーションを行います。
メンバーシップ型雇用は、新卒入社した従業員を「組織のメンバー」と位置づけ、長期的な視点で『ゼネラリスト』を育成するうえで有効です。終身雇用や年功序列の仕組みとは相性が良い考え方といえるでしょう。
これに対してスキルベース組織では、所属や勤続年数だけでなく、個人が保有するスキルや能力を重視します。メンバーシップ型では組織側の人員配置方針が優先されることが多い一方、スキルベース組織では、個人のスキルと業務要件との適合性を軸に配置を検討します。
スキルベース組織・ジョブ型雇用・メンバーシップ型雇用の違いをまとめると、以下のとおりになります。
| 組織形態 | 配置基準 | 専門性 | 柔軟性 |
| スキルベース組織 | 個人のスキル | ◎ | ◎ |
| ジョブ型雇用 | 職務記述書 (ジョブディスクリプション) |
◯ | ◯ |
| メンバーシップ型雇用 | 組織の需要 | △ | △ |
スキルベース組織の「スキル」とは何か
スキルベース組織における「スキル」は、かなり広義の概念です。具体的には、特定の仕事ができる・できないといった能力に加えて、各自の適性や特性も含まれます。
なお、日本の製造業には、スキルに近い意味を持つ「力量」という言葉があります。これは、品質マネジメントシステムの規格であるISO9001に出てくる概念です。ISO9001では力量を「意図した結果を達成するために、知識及び技能を適用する能力」と定義しています。
一方でスキルベース組織における「スキル」の定義や評価基準は、各社が自社の理念やプロジェクトに合わせて自由に設定できる形です。人事担当者がスキルベース組織の設計・導入をする際には、自社が求めるスキル・能力の定義づけも必要になるでしょう。
スキルベース組織が注目される理由
スキルベース組織が注目される背景にあるのが、近年のビジネス環境に生じている以下の変化と課題です。
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① 働き方の多様化 ② 人手不足の深刻化 ③ 生成AIを中心とする急速な技術革新
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日本企業で長く採用されてきた終身雇用や年功序列のあり方が変化するなかで、転職が一般化するようになりました。また、最近ではフリーランスなど、正社員以外の働き方にも注目が集まっています。働く人は従来の働き方である正社員にとらわれず、自分のスキルを通して活躍できる環境を求める時代になりました。
こうしたなか、組織側の都合を重視するメンバーシップ型雇用や職務や役割を定めたジョブ型雇用で「働く人に合わない仕事」を任せ続けた場合、結果としてモチベーションやパフォーマンスが低下し、離職につながってしまうこともあるでしょう。さらには、多くの従業員が不満を感じる環境では、新人や若手の早期離職が繰り返され、人手不足が深刻化するかもしれません。
また、生成AIを中心とする技術革新は、仕事のやり方や働く人の役割に大きな変化をもたらしています。たとえば、これまで人間が担ってきた定型的な作業の一部を、生成AIやロボットなどの先進テクノロジーが担うケースも増えています。
そこで、社内人材のアップスキリングやリスキリングを推進するとなれば、「各ジョブのタスク」と「個人のスキル」の棚卸しを行う必要があります。
スキルベース組織は、スキルを軸に人材マネジメントを行うことで、上記のような変化・問題による悪循環を好循環に変えるための手段として注目されています。
スキルベース組織の導入メリットとデメリット
スキルベース組織にも、メリットとデメリットの両面があります。自社の組織変革に向けてスキルベース組織を導入する際には、良いところだけでなく注意すべき側面も理解したほうがよいでしょう。
この章では、スキルベース組織の効果が最大化された場合のメリットと、失敗要因とも関係するデメリットを見ていきます。
スキルベース組織の導入メリット
スキルベース組織の導入に成功した場合は、以下のようなメリットが得られます。
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従業員が自分の強みを活かせる仕事を担当すると、高いパフォーマンスを発揮しやすくなります。また、自分の能力が組織で役立っていると実感できれば、自己効力感や仕事への意欲の向上も期待できるでしょう。
こうした個人のパフォーマンス向上は、組織全体の生産性向上にもつながります。さらに、従業員が自身の成長や活躍の機会を感じられる環境を整えることで、人材の定着を促す効果も期待できます。
このような「従業員エンゲージメント」については、以下の記事で詳しく解説しています。ぜひ確認してください。
【関連記事】従業員満足度(ES)と従業員エンゲージメントの違いとは?高めるメリットや方法も解説
スキルベース組織の導入による注意点やデメリット
スキルベース組織の導入にあたり注意すべき点としては、以下の3つがあります。
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詳細は後述しますが、スキルベース組織の設計~導入~運用開始までには、多くの準備が必要です。特に工数の大きい作業としては、以下の3つがあるでしょう。
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① スキルデータベース内で用いるスキル項目について、 ② メンバーからスキルのヒアリング調査を行い、 ③ 組織風土を変革する作業
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③の組織風土の変革は、一朝一夕でできるものではありません。そのため、スキルベース組織の設計担当者は、上記①・②の作業を通してスキルデータベースを構築して運用をスタートしても、組織の価値観や考え方を変えるためにPDCAを回し続ける必要があります。
また、従来の人材マネジメントがメンバーシップ型を中心としていた場合、人材の評価基準や考え方が大きく変わります。
たとえば、年功序列の仕組みのなかで高い評価を得ていた人材は、新たに導入したスキルベース組織のなかで、本人が納得できる評価や役割を与えられない可能性もあるでしょう。その場合、一部の人材のモチベーションに著しい低下が生じてしまい、離職者が増えるかもしれません。
人事担当者がスキルベース組織の導入を検討する場合には、これらのリスクや注意点を理解したうえで設計準備に入る必要があるでしょう。
スキルベース組織の成功につながる導入ポイント
スキルベース組織は、導入さえすれば必ず成功するものではありません。真の意味で自社の課題解決につなげるためには、適切な流れで設計~準備~運用を進める必要があります。この章では、多くの企業で行われているスキルベース組織の導入ポイントを詳しく解説します。
ポイント(1) 経営陣がトップメッセージを発信する
スキルベース組織の導入は、会社の人材マネジメントにおける常識を大きく変えるものです。そこで現場の管理職や従業員に協力をしてもらうためには、経営陣からのトップメッセージが重要となります。
例として「最近は技術革新が進むなかで、開発チームの多くが人材獲得や育成に苦戦している。そこで弊社では、人材に関する問題を解消し競争優位性を高めるために、2027年4月よりスキルベース組織を導入する。スキルベース組織になると……」というような内容を発信します。
最初にこうしたメッセージが発信されれば、従業員は「なぜスキルベース組織が必要なのか?」や「自分にどんなメリットがあるのか?」などを理解できます。その結果、人事担当者が主導する準備のなかで、現場の協力を得られやすくなるでしょう。
ポイント(2)スモールスタートで段階的な導入を目指す
スキルベース組織における導入コストや失敗による損失を最小化するためには、小さな規模から段階的に導入を行うスモールスタートの進め方が有効になります。
具体的には、最初に業務の流れやタスクがわかりやすい部門から導入を行い、そこからタスクやスキルが複雑な部門へと導入範囲を広げていくとよいでしょう。
ポイント(3)業務をモジュール化する
業務のモジュール化とは、特定の仕事やプロジェクトを細かくタスク分割することです。たとえば「カレーをつくる」という業務があるとした場合、以下のように「手順」と「タスク」に分解します。
| 業務 | 手順(ステップ) | 必要なタスク |
| カレーをつくる | ①レシピを決める | ①-1.レシピを調べる |
| ①-2.参考にするレシピを決める | ||
| ②材料を調達する | ②-1.家にある材料をチェックする | |
| ②-2.足りないものを買いに行く | ||
| ③調理をする | ③-1.具材を切る | |
| ③-2.具材を炒める | ||
| ③-3.具材を煮る | ||
| ④盛り付ける | ④-1.皿を選ぶ | |
| ④-2.カレーをよそう |
上記のように分解することで、タスクごとに「買い物が得意なAさんは②」「調理が得意なBさんは③」といった各メンバーの強みに応じた業務アサインが可能になるわけです。
ポイント(4)タレントマネジメントシステムを活用する
タレントマネジメントシステムとは、以下のような人材情報を一元管理できるITツールの総称です。
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タレントマネジメントシステムを活用すると、各メンバーのスキル調査や、プロジェクト要件に合う人材のマッチングなどもスムーズに行えます。また、分析機能が高いシステムを使えば、自社で高い業績を上げるハイパフォーマーのスキルなども把握しやすくなるかもしれません。
特に近年では、スキル分析やマッチングの精度を高めるために、AI技術を活用するシステムも登場しています。組織規模や管理するスキル数が多い場合には、自社に合ったタレントマネジメントシステムの活用が有効です。
ポイント(5)人事評価制度と教育制度を見直す
人事評価制度と教育制度は、スキルベース組織の導入に伴い見直すべきものです。
まず人事評価制度では、以下について総合的に評価する仕組みへの変更が求められます。
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個人の成果だけでなくプロジェクトへの貢献度も含めて見ることで、組織内での個人の成長を促せるでしょう。
これに対して教育制度は、メンバーが保有するスキル・能力の向上を軸に、それぞれのキャリア自律を支援する仕組みがおすすめです。
たとえば、入社3年目のAさんがJavaプログラミングで高い能力と実績があり、さまざまな開発プロジェクトにプログラマーとしてアサインされているとします。
しかし本人に「30歳までにPM(プロジェクトマネージャー)になりたい」という目標がある場合、Javaプログラミング以外の要件定義や各種設計、プロジェクトマネジメントの経験・教育も必要でしょう。
スキルベース組織ではその名のとおり「各メンバーのスキル」を軸に人材のマネジメントを行います。
ただし、そこで各メンバーの定着や中長期的な成長を促すためには、それぞれが持つキャリア志向にも寄り添う姿勢が必要です。
なお、人事評価のポイントについては、以下の記事で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
【関連記事】人事評価とは? 効果を最大化する最新トレンド手法や成功事例、導入ポイントを解説
ポイント(6)継続的な評価・見直しを行う
スキルベース組織の導入は、長い時間をかけて自社にとっての最適解を追い求めていく取り組みです。
たとえば、ビジネス環境に生成AIのような技術が急速に普及すると、働く人に求められる役割やスキルはもちろんのこと、自社の事業内容そのものに変革が求められることもあります。そのようななかでスキルベース組織の効果を最大化するためには、事業内容・業務モジュール・必要スキルといった多方面の見直しが必要です。
また、スキルベース組織は、会社の組織変革を伴う取り組みです。そこで業務のアサインや人事評価における考え方や価値観が大きく変わると、報酬・評価・モチベーションなどの部分で逆転現象が起こるかもしれません。
そのようななかで幅広いメンバーが活躍し、組織全体の成長につながる仕組みをつくるためには、従業員側の意見に耳を傾け、バランスをとることも必要です。また、組織風土の変革を伴う新制度の導入をする際には、一部の部門やメンバーにしわ寄せが生じない配慮も必要でしょう。
スキルベース組織の成功に不可欠な「スキルタクソノミー」
スキルベース組織を構築するうえでは、自社が求めるスキルの定義づけや適切な管理が必要です。そこでポイントになるのが、スキルタクソノミーという概念に基づく仕組みの設計と運用です。
この章では、スキルタクソノミーの概要を確認したうえで、効果的なスキル定義・整理の考え方を確認しましょう。
スキルタクソノミーとは
スキルタクソノミーとは、組織で必要となるスキルを体系的に分類し、それぞれの名称や定義、スキル同士の関係性を整理したものです。スキルを共通言語として活用するための「分類体系」や「辞書」にあたります。
スキルタクソノミーとスキルマップ
スキルタクソノミーに関連する言葉に、スキルマップがあります。スキルマップはその名のとおり「スキルの地図」を指す言葉です。
スキルタクソノミーが「どのようなスキルが存在し、それぞれをどう定義するか」を示すものであるのに対し、スキルマップは「誰が、どのスキルを、どの程度保有しているか」を地図のように一覧化したものです。
スキルマップのなかに出てくる言葉がスキルタクソノミーのなかで定義されているからこそ、精度の高い分析や業務のアサイン、人材採用などを行えるわけです。
スキルタクソノミー作成の3ステップ
スキルベース組織の構築に役立つスキルタクソノミーは、以下の3つのステップで作成するのが一般的です。
- 【Step1】作成目的の明確化
スキルタクソノミーを作るうえで最も大切なことは、「なぜスキルの辞書が必要なのか?」という“目的”です。
「スキルベース組織を構築するから」も一つの目的ではありますが、このステップではそれよりもさらに深掘りした目的を具体的に設定する必要があります。自社の経営・人材課題と連動させると、例として以下のような目的が挙げられるでしょう。
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最初に目的を設定しておけば、スキルニーズやビジネス環境が変わったとしても、しっかりとした軸のなかでスキルベース組織の構築を進めやすくなります。
- 【Step2】スキルの洗い出しと定義
目的が決まったら、次はその内容に関連するスキルを洗い出します。ここで大切になるのは、トップダウンとボトムアップの両面から必要なスキルの抽出・分析を行う点です。
トップダウンで経営層や事業責任者へのヒアリングを行うと、自社の理念や事業戦略上、求められるスキルが明確になります。ボトムアップでは、職務記述書(ジョブディスクリプション)の記載内容や現場のハイパフォーマーへのインタビューが有効でしょう。
会社の「上層部」と「現場」の両方の意見に耳を傾けることで、両者にとってWin-Winのスキルタクソノミーを構築しやすくなります。
また、下記のとおりETSSやITSSなどの業界団体でも標準的なスキルフレームワークを公開しています。こうしたフレームワークは、トップダウンのヒアリングをする際のたたき台になるでしょう。
<参考>:組込みスキル標準|スキル基準 -開発力を強化するスキルの最適活用に向けて-(独立行政法人 情報処理推進機構 ソフトウェア・エンジニアリング・センター/経済産業省)
<参考>:共通キャリア・スキルフレームワーク(独立行政法人 情報処理推進機構)
- 【Step3】スキルのグルーピングとレベル設定
スキルタクソノミーをスキルベース組織に役立てるためには、スキルのグループ分けと階層化、レベル設定の作業も必要です。たとえば、多くのビジネスパーソンに求められる目標達成・問題解決のスキルは、以下のようにグルーピングできるでしょう。
| 大分類 | 中分類 | 小分類 |
| 目標達成・ 問題解決スキル |
時間管理スキル | ゴール設定スキル |
| 思考スキル | ||
| セルフマネジメントスキル | 目標管理スキル | |
| タスク管理スキル | ||
| 時間管理スキル |
このようにグルーピングや階層化をしておくと、スキルベース組織における以下のような問いへの答えを導きやすくなるでしょう。
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上記のグルーピングができたら、各スキルの習熟度を示すレベルを設定します。たとえば目標管理のスキルについては、以下のようなレベルや評価基準を設定できるでしょう。
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このグルーピングとレベル設定は、多くの労力を要する作業です。しかし、この分類を高い精度で行うことができると、自社のスキルベース組織における効果の最大化につなげやすくなるでしょう。
人事労務のアウトソーシングならラクラスへ
本記事では、スキルベース組織の基本概念や注目される背景、メリット・デメリットを解説してきました。スキルベース組織には多くのポイントや注意点があるため、人事部のなかでも導入・運用には負担があると感じた方も多いのではないでしょうか。
もし人事労務における業務効率化をお考えであれば、ラクラスにお任せください。ラクラスなら、クラウドとアウトソーシングを掛け合わせた『BpaaS』により、人事のノンコア業務をアウトソースすることができコア業務に集中できるようになります。
ラクラスの特徴として、お客様のニーズに合わせたカスタマイズ対応を得意としています。他社では難色を示してしまうようなカスタマイズであっても、柔軟に対応することができます。それにより、大幅な業務効率の改善を見込むことができます。
また、セキュアな環境で運用されるのはもちろんのこと、常に情報共有をして運用状況を可視化することも心掛けています。そのため、属人化は解消されやすく「人事の課題が解決した」という声も数多くいただいております。
特に大企業を中心として760社86万人以上の受託実績がありますが、もし御社でも人事の課題を抱えており解決方法をお探しでしたら、ぜひわたしたちラクラスへご相談ください。
