有期雇用の無期転換ルールとは?申込権の発生条件や注意点を徹底解説
本記事では、有期雇用における無期転換の制度概要を整理したうえで、人事担当者が無期転換ルールへの対応にあたって行うべき作業のポイントを解説します。また、無期転換に関するよくある質問も紹介します。無期転換ルールについて理解したい方はぜひ本記事を参考にしてください。
契約社員やアルバイト、パートタイマーといった有期雇用の労働者を雇い入れている場合、無期転換ルールを意識した人事制度の設計や仕組みづくりが必要です。
ただし、無期転換後の雇用形態や処遇、人事制度のあり方は企業によって異なります。そのため、無期転換ルールへの対応に向けて制度設計を行う場合は、厚生労働省が示す流れなどを参考にしながら準備を進めることが大切になります。
そこで本記事では、有期雇用における無期転換の制度概要を整理したうえで、人事担当者が無期転換ルールへの対応にあたって行うべき作業のポイントを解説します。記事の後半では、無期転換に関するよくある質問も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
有期雇用の基礎知識
会社が従業員を有期雇用する場合、この雇用形態に関連する制度を理解したうえで、適切な労務管理を行う必要があります。また、無期転換の対応を行う際にも、「有期雇用とはそもそも何なのか?」といったことの理解が重要です。
この章では、有期雇用の基礎知識を整理していきます。
有期雇用とは何か?
有期雇用とは、期間の定めのある労働契約(有期労働契約)を締結して、労働者を雇用することです。
厚生労働省では、有期雇用に関連して「有期労働契約」や「有期契約労働者」といった表現を使います。一般的には、以下のように呼ばれる人が有期契約労働者であり、有期雇用に該当することが多いでしょう。
- 契約社員
- パートタイマー
- アルバイト など
また、契約期間に定めがあれば、社内で以下のように呼ばれている人も有期雇用(有期契約労働者)に当たる可能性があります。
- メイト社員
- パートナー社員
- 準社員 など
<参考>:契約社員・アルバイトのみなさまへ!|無期転換ルールとは(厚生労働省)
有期雇用の契約期間
有期労働契約では、1回の契約期間の上限は原則3年です。ただし、高度な専門的知識等を有する労働者や満60歳以上の労働者については、一定の要件のもとで上限が5年となります。また、一定の事業の完了に必要な期間を定める労働契約については、その事業に必要な期間を契約期間とすることができます。
労働契約法では、企業が労働者を有期雇用する場合に、その雇用目的に照らして、契約期間が必要以上に細切れにならないような配慮を求めています。
<参考>:労働契約(契約の締結、労働条件の変更、解雇等)に関する法令・ルール(厚生労働省)
有期雇用に関係する法律と注意点
有期雇用の労務管理を行う際には、複数の法律が関係している点に注意しなければなりません。また、トラブルや法律違反があったときのペナルティや適切な対処方法についても、関係する法律ごとに法的な位置づけや対応を確認する必要があります。
たとえば、先述の有期雇用の契約期間には、以下のとおり「労働基準法」と「労働契約法」が関係しています。
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契約期間の上限について違反があった場合、労働基準法に基づいて労働基準監督署による是正の監督指導などが行われます。
一方で“細切れにならない配慮”は、労働契約法に基づき民事上のルールとして定められているものです。配慮をしなければ労使間の民事トラブルになる可能性がありますが、そこで労働基準監督署による監督指導等に直結する可能性は低いでしょう。
<参考>:労働契約(契約の締結、労働条件の変更、解雇等)に関する法令・ルール(厚生労働省)
有期雇用の無期転換ルール
企業が有期雇用(有期労働契約)をするうえで注意すべきものに、無期転換ルールがあります。有期契約労働者の無期転換は、企業の戦略人事にも影響するものです。この章では、無期転換ルールの基礎知識を確認していきましょう。
有期雇用の無期転換ルールとは?
有期雇用の無期転換ルールとは、以下の2要件の両方を満たした場合に、これまでの有期労働契約から無期労働契約(期間の定めのない労働契約)に転換されるルールのことです。
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① 同一の使用者(企業)との間で
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企業は、無期転換の申込みを断ることができません。有期契約労働者が企業に無期転換の申込みをした場合、無期労働契約が成立することになります。
そこで仮に1年間の契約期間だった場合、以下の図のとおり、5回目の更新をした後の1年間に無期転換の申込権が発生することになります。ここでいう1年間とは「その契約期間の初日から末日までの間」という意味です。

<引用>:契約社員・アルバイトのみなさまへ!|無期転換ルールとは(厚生労働省)
ただし、契約期間が3年の場合は、以下のとおり無期転換の申込権が発生するのが「1回目の更新をした後の3年間」となり、先述の例(1年契約)よりも早く申込権が発生することになります。

<引用>:契約社員・アルバイトのみなさまへ!|無期転換ルールとは(厚生労働省)
無期転換ルールの目的とメリット
無期転換ルールは、有期労働契約の濫用的な利用を抑制し、労働者の雇用の安定を図ることを目的として設けられた制度です。平成25年4月1日の改正労働契約法の施行に伴い、規定されました。
有期契約労働者にとって、契約更新や雇止めに対する不安は、中長期的なキャリア形成や生活設計に影響する可能性があります。そのため、無期転換によって雇用の安定が図られることは、労働者が安心して働き続けられる環境づくりにもつながるのです。
一方で近年は、転職の一般化や働き方の多様化といった要因から、多くの企業で人手不足が生じている状況です。さらには、いわゆる正社員と非正規労働者の待遇差を解消する目的から、同一労働同一賃金の考え方に基づくパートタイム・有期雇用労働法も施行されています。
こうしたなか、企業が自社に合う人材の定着・活躍を推進するためには、無期転換ルールの考え方に基づく戦略人事を通じて、正社員以外のいわゆる非正規労働者でも不安なく働ける環境・体制を整備する必要があります。また、このような戦略人事は、採用市場における競争優位性を高めるうえでも有効な施策となるでしょう。
なお、同一労働同一賃金については、以下の記事にて詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
【関連記事】同一労働同一賃金はいつから適用?開始時期・ガイドラインの考え方・課題を解説
有期雇用から無期転換する際の申込み方法
無期転換の申込みは、法律上は口頭でも有効です。
ただし口頭では、「言った・言わない」のトラブルに発展しやすくなります。そのため厚生労働省では労使間トラブルを防ぐ目的から、申込みを受けた企業側にその事実を確認するための書面を労働者に交付することを推奨しています。
無期労働契約転換申込書・受理通知書の様式例(サンプル・フォーマット)は、以下のページよりダウンロード可能です。ぜひ参考にしてください。
<参考>:無期転換ルールについて(厚生労働省)
無期転換申込権が発生する契約更新時の明示義務
2024年4月1日から労働条件明示のルールが改正され、無期転換申込権が発生する有期労働契約の更新時には、企業から対象となる労働者に対して、以下の事項を明示することが必要になりました。
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また、最初に無期転換申込権が発生した契約期間中に労働者が無期転換を申し込まず、その後も有期労働契約を更新する場合には、更新のたびに上記2点を明示する必要があります。
さらに、無期転換後の労働条件を決める際には、業務内容や責任の程度、異動の有無・範囲などを踏まえ、正社員などの通常の労働者との均衡を考慮した事項について、有期契約労働者に説明するよう努めることも求められています。
人事担当者は、無期転換申込権が発生する対象者と時期をあらかじめ把握し、契約更新時に必要な明示を漏れなく行えるよう、労働条件通知書の様式や更新手続きのフローを整備しておくことが大切です。
<参考>:2024年4月から労働条件明示のルールが変わります(厚生労働省)
無期労働契約(無期雇用)に転換されるタイミング
労働者が無期転換の申込みを行うと、使用者がその申込みを承諾したものとみなされます。そのため、申込みをした時点で、現在の有期労働契約が終了する日の翌日を開始日とする無期労働契約が成立します。
なお、無期転換は必ずしも正社員への転換を意味するものではありません。無期転換後の労働条件は、労働協約や就業規則、個別の労働契約に別段の定めがない限り、契約期間を除いて原則として無期転換前と同一となります。
無期転換申込権の発生後に有期労働契約を更新した場合
無期転換の申込権が発生しているにもかかわらず有期労働契約を更新した場合、新しい契約期間の初日から末日までの間は、無期転換の申込みを行えます。つまり、申込権が発生すれば、有期労働契約で働くなかでも無期転換の申込みが可能ということです。
なお、一定以上の無契約期間がある場合、その前の契約期間が通算されないケースがあります。たとえば、それ以前の通算契約期間が1年以上なら、原則6か月以上の無契約期間でクーリングされます。
無期転換ルールと雇止めにおける注意点
詳細は後述しますが、従業員が自ら無期転換を申し込んだ場合、その人材が無期労働契約になることから、人件費や人材マネジメントの面でデメリットが生じる可能性があります。
無期転換申込権が発生する前に雇止めを行う場合には注意が必要です。厚生労働省では、無期転換ルールを避けることを目的として申込権の発生前に雇止めをすることについて、「労働契約法の趣旨に照らして望ましいものではない」としています。
<参考>:無期転換ルールについて(厚生労働省)
また、有期労働契約の途中から更新年数や更新回数の上限を新たに設けたり、既存の上限を短縮したりする場合には、その理由をあらかじめ労働者に説明する必要があります。
更新上限を設けた場合であっても、労働者に契約更新への合理的な期待がある場合などには雇止めが認められないことがあります。無期転換申込権の発生を避けることだけを目的とした雇止めは、労働契約法の趣旨に照らして望ましいものではないため慎重な対応が必要です。
無期転換ルールにおける2つの例外
有期雇用の無期転換ルールには、2つの例外があります。それぞれのポイントを紹介しましょう。
- 【例外1】専門的知識等を有する有期雇用労働者等に関する特別措置法による特例
以下の条件に該当する有期雇用労働者がその能力を有効に発揮する目的から、事業主がその特性に合う適切な雇用管理を実施する場合に、一定期間について無期転換申込権が発生しないこととする特例です。
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① 高度な専門的知識等を有する有期雇用労働者
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この特例を適用する場合、対象労働者の特性に応じた雇用管理の計画を作成し、本店・本社所在地を管轄する都道府県労働局長に認定申請をする必要があります。申請の様式は、以下のページよりダウンロードしてください。
<参考>:無期転換ルールについて(厚生労働省)
- 【例外2】大学等及び研究開発法人等の研究者、教員等に対する特例
大学等及び研究開発法人の研究者、教員等については、無期転換申込権が発生するまでの原則5年間を10年とする特例が設けられています。
この特例は、平成26年4月1日から施行された「研究開発システムの改革の推進等による研究開発能力の強化及び研究開発等の効率的推進等に関する法律及び大学の教員等の任期に関する法律の一部を改正する法律」によるものです。
なお、この法律の名称は平成30年12月の法改正により「科学技術・イノベーション創出の活性化に関する法律(科技イノベ活性化法)」に変更となっています。
さらには、令和4年6月17日から施行となった「福島復興再生特別措置法の一部を改正する法律」の公布により、福島国際研究教育機構の研究者等についても、無期転換申込権が発生するまでの原則5年間を10年とする特例が設けられました。
<参考>:無期転換ルールについて(厚生労働省)
有期雇用の無期転換ルールに対応するための社内準備ステップ
自社にパートタイマーやアルバイト、契約社員といった有期契約労働者がいる場合、無期転換の申込みが行われることへの備えとして、社内制度などの見直しや変更が必要になる場合があります。
ただし、従業員を無期転換するといっても、具体的な雇用形態や処遇にはさまざまな種類があります。同一労働同一賃金を意識した制度設計を行うとしても、それらは自社のリソースの範囲内に限られることもあるでしょう。
この章では、企業が有期契約労働者の無期転換をするうえで、行うべき準備のステップや制度設計のポイントを9つのステップ順に解説していきます。
ステップ(1) 無期転換に向けた社内制度の見直しが必要かチェックする
無期転換ルール自体は、法律上の要件を満たす有期契約労働者がいる場合に適用されます。一方で、無期転換に備えて社内制度の見直しが必要かどうかは、自社の制度や対象者の状況によって異なります。
そのため企業では、まず無期転換ルールの適用に向けて「社内制度の見直しが必要なのか?」と「その見直しは早急に行うべきなのか?」について検討します。
その際のチェック項目と基本フローについては、以下のとおりです。

<引用>:無期転換ルールハンドブック~無期転換ルールの円滑な運用のために~(厚生労働省)
無期転換に向けた社内制度の見直しや準備の必要性は、自社の有期契約労働者の現状に加えて、今後の経営戦略や人事戦略の影響を受けるものです。
たとえば、新拠点の設立予定があり、そこへ新たに多くの有期契約労働者を雇用する予定がある場合、拠点の設立準備と並行して無期転換ルールへの対応を検討していく必要があるでしょう。
ステップ(2)無期転換に対応する目的を考える
無期転換ルールへの対応として社内制度を新設・改定する場合、その中身は「何を目的に有期契約労働者を無期転換するのか?」で異なります。
たとえば、雇用不安の払拭を目的とするのであれば、「労働者からの求めがあれば契約期間が無期になる」という新制度の設計が中心になります。
一方で同一労働同一賃金を意識した処遇の改善やキャリア形成を目的とする場合、人事評価・報酬・教育制度を細かく見直す必要が生じるでしょう。
無期転換ルールは、人事労務分野の幅広い範囲に影響をもたらすものです。自社にとって適切な仕組みを構築して効果を最大化するためには、最初に行う目的設定が重要な鍵となるでしょう。
ステップ(3)人事課題を洗い出す
限られたリソースのなかで適切な制度設計を行うためには、自社の人事課題を洗い出したうえで、解決すべき優先順位を設定する作業も必要です。たとえば、以下のように人事課題と具体的内容、優先順位を整理しておくと、関連作業の洗い出しも進めやすくなるでしょう。

<引用>:無期転換ルールに対応するための取組支援ワークブック(厚生労働省)
ステップ(4)主な対応パターンを理解する
無期転換ルールへの対応パターンには、大きく分けて以下のA・B・Cの3つがあります。
| 呼称 | 基本的な考え方 | 一般的なメリット | |
| パターンA | 有期契約労働者の 雇用期間無期化 |
・有期契約労働者の雇用期間を無期化することで、無期転換ルールへの対応を行うもの ・5年を待たずに行う早期無期化や、処遇・職務の改善施策などとも組み合わせられる |
・迅速な法対応 ・有期契約労働者の定着率向上 |
| パターンB | 有期契約労働者の 正社員・ 多様な正社員化 |
・有期契約労働者を正社員や多様な正社員に転換することで、処遇や職務を正社員と同等にできる | ・有期契約労働者を高度な仕事で有効活用できる ・有期契約労働者のモチベーション向上やキャリア開発につなげられる |
| パターンC | 全社員の 無期雇用化 |
・有期契約労働者そのものを廃止して、全社員を無期雇用契約に転換する | ・有期契約労働者の確保・定着・活用を行える ・有期契約労働者のキャリア開発と能力発揮を促進できる |
人事労務の担当者は、各パターンの特徴を理解したうえで自社の目的や課題解決に合うものを選択しなければなりません。
ステップ(5)有期契約労働者の現状を把握する
具体的な対応策を検討するためには、自社における有期契約労働者の現状を知ることも大切です。現状把握としてこのステップにおいては、以下の3つを確認します。
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① 社員区分ごとの人数
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実務では、厚生労働省が示す以下のようなワークシートを作成して、調査した現状を整理するとよいでしょう。

<引用>:無期転換ルールに対応するための取組支援ワークブック(厚生労働省)
ステップ(6)
新設・改定する社員区分と転換制度を決める
このステップで特に重要となるのが、以下の2点です。
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① どのような社員区分を設けるのか?
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まず、先述のパターンA・B・Cに登場する概念として、以下の3種類があります。
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① 正社員
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なお、限定正社員とは、職務内容・勤務地・労働時間などが限定された正社員の総称です。
たとえば、パターンAとして有期契約労働者の雇用期間無期化をする場合、従来のパートタイマー・アルバイト・契約社員からの申込みが生じたときに無期転換社員と位置づけるのも考え方の一つでしょう。
そこでパターンBで有期契約労働者を正社員もしくは限定正社員に転換したり、有期労働契約そのものを廃止するパターンCを選択したりする場合、「無期転換後の対象者をどの区分に位置づけるか?」を決める必要があります。
そういったなか、自社の人材マネジメントを効率よく行い対象者および組織の信頼を損なわないためには、以下のような制度を組み合わせた仕組みづくりが求められるでしょう。
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なお、限定正社員に関して厚生労働省では「多様な正社員」として推進しています。
「多様な正社員」とは、従来型の正社員と比べて、職務内容や勤務地、労働時間などを限定して選択できる正社員を指します。代表例として、職務限定正社員、勤務地限定正社員、短時間正社員などがあります。
<参考>:「多様な正社員」制度の導入・改定を検討してみませんか?(厚生労働省)
ステップ(7)無期転換後の処遇を整理する
無期転換後の労働条件は、別段の定めがない限り、契約期間を除いて無期転換前と同一となるのが原則です。
ただし、企業が別段の定めを設ける場合には、以下の4つのカテゴリについて項目を洗い出したうえで、「現状の制度ではどうなっているか?」と「新制度ではどのようにするか?」を整理する必要があります。
| 格付け・評価 | 給与・賞与・手当 | 教育・訓練 | その他 |
| 格付け制度 | 基本給 | OFF-JT | 保養所の利用 |
| 人事評価制度 | 職位に基づく手当 | OJT | 長期休暇制度 |
| 目標管理制度 | 職務に基づく手当 | 自己啓発支援 | 積立有給休暇 |
| – | 昇給制度 | ジョブローテーション | 定年制 |
| 扶養手当 | メンター制度 | – | |
| 通勤手当 | – | ||
| 賞与 | |||
| 退職金 | |||
| 慶弔見舞金 |
有期契約労働者の処遇を検討する際には、パートタイム・有期雇用労働法に基づく不合理な待遇差の禁止にも留意する必要があります。また、無期転換後の労働条件を定めるに当たっては、就業の実態に応じて通常の労働者との均衡を考慮することも重要です。
上記の表に記載した「積立有給休暇」も、活用しやすい福利厚生の仕組みです。興味がある方は、ぜひ以下の記事を確認してください。
【関連記事】積立有給休暇とは?制度設計の流れと注意点、導入メリットを徹底解説
ステップ(8)就業規則の改定を行う
無期転換後の社員区分や労働条件について新たな定めを設ける場合などは、必要に応じて就業規則の新設・改定を行います。基本的な考え方は、以下の2つです。
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たとえば、最もシンプルなパターンAで有期契約労働者を無期転換社員にする場合、社員区分の定義・適用範囲を記載したうえで、解雇・退職・賃金に関する内容も決める必要があるでしょう。
一方で転換制度については、就業規則のなかに新たな項目を追加するイメージで記載をしていきます。
ステップ(9)従業員への周知を行う
無期転換制度を円滑に運用するためには、対象となる有期契約労働者だけでなく、管理職や周囲の従業員にも制度の趣旨や必要な情報を周知しておくことが有効です。そこで重要になるのが、以下の3カテゴリに分けて周知や教育を行う点です。
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① 制度の対象者(有期契約労働者)
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まず、制度の対象となる有期契約労働者には、無期転換の制度概要や申込み方法はもちろんのこと、自社における導入目的や期待できるメリットまで伝える必要があります。
これに対して管理職には、組織として「なぜ無期転換への対応が求められるのか?」を解説したうえで、有期契約労働者と同様の事務手続きの流れや制度の仕組みを伝えます。また、管理職の場合は「新人事制度で重視すべきポイント」や「従来制度との違い」の説明も必要です。
制度対象ではない他の従業員についても、現場レベルで期待できる効果・メリットを伝えたうえで、新制度の実施に向けた協力をお願いする必要があるでしょう。
厚生労働省が公開する以下の資料にも、無期転換ルールへの対応に向けた準備のポイントが詳しく書かれています。ぜひ参考にしてください。
<参考>:無期転換ルールに対応するための取組支援ワークブック(厚生労働省)
なお、2026年10月1日からは、パートタイム・有期雇用労働者について、雇入れ時・契約更新時の労働条件明示事項の追加や同一労働同一賃金ガイドラインの改正などが行われます。人事担当者は、最新の情報を確認するようにしましょう。
人事労務のアウトソーシングならラクラスへ
本記事では、有期雇用における無期転換の制度概要を整理したうえで、人事担当者が無期転換ルールへの対応にあたって行うべき作業のポイントを解説してきました。有期雇用の無期転換ルールについては多くの注意点があるため、人事部のなかでも負担に感じている方は多いのではないでしょうか。
もし人事業務における業務効率化をお考えであれば、ラクラスにお任せください。ラクラスなら、クラウドとアウトソーシングを掛け合わせた『BpaaS』により、人事のノンコア業務をアウトソースすることができコア業務に集中できるようになります。
ラクラスの特徴として、お客様のニーズに合わせたカスタマイズ対応を得意としています。他社では難色を示してしまうようなカスタマイズであっても、柔軟に対応することができます。それにより、大幅な業務効率の改善を見込むことができます。
また、セキュアな環境で運用されるのはもちろんのこと、常に情報共有をして運用状況を可視化することも心掛けています。そのため、属人化は解消されやすく「人事の課題が解決した」という声も数多くいただいております。
特に大企業を中心として760社86万人以上の受託実績がありますが、もし御社でも人事の課題を抱えており解決方法をお探しでしたら、ぜひわたしたちラクラスへご相談ください。
